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■第十一回■会社を強くするIPO準備 【太陽ASG有限責任監査法人 パートナー 公認会計士 秋田秀樹】

2013年12月03日

コラム写真20131203-2

 2013年も残すところ、あと一月程度となってきましたが、2013年度(暦年ベース。以下、同様。)における新規上場会社は10月末時点では32社(TOKYO PRO MARKET除く。)となっており、ここ数年、毎年増加基調が続いています。また、2013年度においては、現状、32社すべてで初値が公開価格を上回っています。

 

 アベノミクス効果や東京オリンピック開催決定もあり、日経平均株価も堅調に推移していることもあり、これからIPOを目指すという会社も非常に増えてきています。 IPO監査業務に携わっている者としては、非常に嬉しい限りです。

 

 

 

 

 

 【表1】2013年度のIPO実績(2013年10月末時点)を見てみますと、時価総額50億円未満の会社の割合が50.0%(16社)に上っています。当該16社のうち1社を除いては、マザーズもしくはジャスダックの新興市場に上場した会社であるということもありますが、現在成長過程にあるということで現状時価総額規模はそれほど大きくありません。このような会社ほど、上場後も強い逆風が吹いてきたときにどう持ちこたえ、持続的な成長を維持できるのかが上場会社としての見せ所であります。逆を言えば、それが見込める会社だからこそ、上場できているとも言えると思います。つまり、『強い会社』であるということです。

 

 【表1】

コラム表20131203

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『強い会社』とはどういう会社なのか、もう少し具体的に私なりの見解を申しますと、下記の2つの側面を兼ね備えた会社であると考えています。

① ビジネスチャンスを把握し、そのチャンスを実績に変える実行力のある会社~『攻め』

② ビジネスリスクを適切にいなせる会社~『守り』

 

 限られた個人においての感と経験だけでは、上場会社たる永続企業として、持続的な成長を維持することは極めて困難です。組織力を発揮しながら『攻め』と『守り』をバランス良く会社運営をしていかなければなりません。まさにこれができるのが『強い会社』であると考えています。

 そして、その『強い会社作り』のひとつの手法が、IPO準備でもあるとも言えると考えています。

 最近お付き合いさせていただいている会社様の中でも、単純に成長資金がほしいというだけでなく、持続的な成長を維持できるような『強い会社』を作りたいということも重要なIPOの目的においている会社が非常に多くなってきています。

 上場審査をパスするだけのIPO準備ではなく、『強い会社』を作るためのIPO準備と位置付けてIPO準備を取り組んでいただく会社が更に増えることを願っています。

 

太陽ASG有限責任監査法人 パートナー 公認会計士 秋田秀樹

 

 

 

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